対話型研修 成果レポート


創業68年を迎える薄膜技術専門メーカーのジオマテック株式会社様にて、ブリエの「リーダー育成研修」を実施させていただき5年目に入ります。今回は代表して2020年度の受講生3名(城内さん、橋元さん、佐々木さん)に、自己・チーム・会社全体への変化や影響についてインタビューをさせていただきました。
インタビュー内容は前編・後編の全2回でお届けいたします。(本記事は前編です)

研修前後の自己の変化を直接ご本人に直撃!自分の変化がもたらす周囲への変化もお伺いしました。

―研修受講前の自分と受講後の自分を比較するとどのような変化があったと感じますか?

城内さん:意識や価値観が大きくシフトしたと感じています。私は中途で入社したのですが、前職ではプレイングマネージャーのように自己完結型で業務を遂行するスタイルが求められていたので、その中でプロフェッショナルを磨いていました。ジオマテックに入社して1年後にマネージャーのポジションになり、ブリエさんの研修の機会をいただきました。
その時はプレーヤーとマネージャーの違いを意識してはいなかったのですが、研修に参加してマネージャーの役割の確認ができたことは大きかったです。マネージメントの役割はコミュニケーションを通して、周囲の考えや考える力を引き出すことに重きを置く、ということが腹落ちしました。
今でもプレーヤーの動きをすることはあるので、場面場面でプレーヤーとマネージャー使い分けること、そして意識しながら日々のコミュニケーションを進めていく必要があるんだな、と理解しています。

―研修を経て、これからどうしていきたいか、プランやお考えはありますか?

城内さん:研修で理解ができたので、ここからは実践の1年かなと思っています。そのために「機会をつくる」ことに取り組んでいます。今、私も部下の皆さんもテレワークで働くことが多いので、それぞれと個別に話す時間を作りました。あえて「1on1」と言わないようにしていて、雑談から始まって、話したいことを話す場です。話を聞いてほしい、と部下から言ってもらえることが理想なんですけれど、待っていてもなかなか動かないと思うので、自分自身の実践の回数を作るために取り組んでいます。

―ありがとうございます。意識や価値観の変化から、これからの具体的な取り組みまでお話しいただきました。
次は橋元さん、お伺いできますでしょうか?

橋元さん:初めて木村先生の研修に参加したのが2017年でした。その時、参加者の中で1番若かったんですよ。正直「なんでこのメンバーで自分が入っているのかな?」と思っていました。当時私は役職がなかったのですが、周りは役職を持っている人ばかりだったんですね。でも研修を受けていくうちに、どんどん面白くなってきたんです。それから、研修時間以外にも「リーダー」や「マネージャー」について自分で勉強しようと思って、YouTubeでそういうテーマの動画をたくさん見ました。部下はいなかったので実践に移すことは難しかったのですが、「これいいな」と思った要素を集めて理想のマネージャー像を頭の中で作っていました。それから2019年に課長になり、自分が温めていたものを実践できるぞ!と思い実践したのですが、これがなかなか受け入れてもらえなかったんですね。というのも、部下の方は全員自分より年上の方で、「こうしたい!」と言っても「それじゃあ業務が回らないよ」という返事をもらったり。それから半年は私も感情的になることもあったりして・・・衝突もありました。でも2020年後半から落ち着いてきて、「組織」になってきています。
2017年にリーダー研修に参加してないなかったら、組織を変えていくぞ、会社を変えていくぞ、という価値観は芽生えてなかったと思います。

―学んだことを積極的にアウトプットされて変化を起こされてきていらっしゃるのですね。他にも、自らの行動によって起きた変化はありますか?

橋元さん:2020年にまた研修メンバーに入れてもらいました。その研修の中で「企業風土改革プロジェクト」を作ったことで、周りがそういう、変わっていく雰囲気になったんです。他のマネージャーと「1on1どうだった?」みたいな会話が出てきました。お互いアドバイスができるようになってきたりして、それはすごく良い環境になってきたなと感じています。
あとは最近1on1で変えたことがありまして。これまでは、私から期待することやその人の役割を伝えていたのですが、逆に「あなたはこの課にどういう貢献をしてくれますか?」みたいな質問を投げるようにしてみたんですよ。そしたら反応が面白くて、本当に人それぞれでした。すぐ答える方もいれば、考え込む人もいて、こういうのも面白いなぁと。質問することを意識したり、その人の目標を達成するためにサポートするスタンスを大切にしたり、そういったことを実践していたら、部下から「こういう風にやったらこんな結果になりました!」と声をかけてくれるようになりました。そしてそれが日常会話になってきていますね。

―ありがとうございます。ご自身の変化と、それによる周囲への影響を様々な角度から具体的にお話しいただきました。次は佐々木さん、お伺いできますでしょうか?

佐々木さん:私は製造部門にいるのですが、非常に人数が多いんですね。課も7つあり、それぞれの課長と毎月面談をしていたのですが、その面談では私が6〜7割話していました。内容も、どちらかというと「こうしなさい」という風に伝えることが多かったですね。でも研修を受講してから、質問して相手の考え方を引き出すということ、個人がどうやりたいかということを聞くこと、そういった質問力・話し方を意識するようになりました。自分ではなくて、相手が6〜7割話せるように、ですね。その辺が変わってきています。
実は課長たちは私より先にブリエさんの研修を受けていたんですね。ですが、私が感じたことは、上層部から変わっていかないと変わらないということでした。私が変わっていかないと、周りも変わりにくいんだなと。
今後は次世代にどう教育をしていくかが今の課題です。橋元さんも仰っていましたが、ほとんどの部下の年齢が自分より上なんですね。現場での経験も豊富にある。そういった方々にも、もちろん若いメンバーにも、「自分がどう在りたいか」を引き出せる次世代を教育していくことが必要だと思っています。
企業風土改革(研修内で実施しているプロジェクト)で、こういった教育は社内になかったので全社的にやりましょうとなりました。今は部門間でもそういった会話ができてきているので、これをどう現場に落とし込んでいくのかが次のステップです。「あなたの強みはこうですよ」という会話ができるストレングスファインダーを上手く活用していければと思っています。

―橋元さんからも「質問力」のお話が出ていました。佐々木さんの視点で、「質問力」を意識することでどのような変化がありましたか?

佐々木さん:引き出すことによって、私が「こういう風に思っているのだろうな」と想像していたこととは全然違う発言に出逢います。私は課長への面談を行うのですが「この課をもっとこうしていきたい」という思いが出てくるのですね。個々の課長さんが「こう在りたい」を集約することで、この工場のビジョンができてきます。それが非常に変わったところだと思います。
業務があるので疎かになりがちですが、人数が多い分、場づくりを考えています。例えば、工場の方向性の会議は年間でスケジュールされていて、30ちょっとのチームに分けてブレストを行います。これらをいつ何時から行うかを明確にして落とし込んでいます。まだ末端まで浸透していないところは課題ですが、これらを継続して実現していきたいです。

―ストレングスファインダーについて少しお聞きしたいです。現在はどのように活用されていますか?

佐々木さん:これまでは、こういった指標がなかったんですね。「この人はこれが得意なんだな」って個々には思っていましたが。今は、ストレングスファインダーの表を元に、課長の方々と目線を合わせることができています。課のバランスを見てチーム編成をしたり、工場の新しいラインを作るメンバーの選出にも活用しています。

―ありがとうございます。個人の意識改革から工場全体のチームのリズムの構築まで、研修内容を余すところなく実践されていらっしゃるのですね!今後どのような変化が起きたか、ぜひまたインタビューさせていただきたいです。

次は「会社にどのような影響・変化が起きたのか」、踏み込んでお伺いしていきます。続きは後編へ!


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